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Holly Coleを聴きに行きました。

昨夜、久しぶりにブルーノート東京に行ってきた。
聴きに行ったのは、Holly Cole。
"Calling you"はあまりにも有名だけど、
私はデビュー作の"Gilr Talk"が大好きで、私自身も何度ライブで歌ったか。
彼女の初期の形態であるピアノとベースとヴォーカルという編成が好きで、
ジャズを歌っていた頃、彼女のアルバムから学ぶ事は本当に多かった。

2ndステージを聴きに行った。
「ライブはいつもラストセットが最高なの。あなた達はラッキーだわ。」という
彼女の言葉からライブは始まった。
相変わらずの圧倒的な歌唱力。寸分狂わないリズム。見事なコントロール。
決して美声ではないのに、上質なベルベットのような深い声で、
あっという間に、観客を支配していく。

日本語を何度も連発して、時々「キャー」なんて叫んで、
素の彼女はとってもチャーミング。
一時、ポップ路線に走っていた彼女だけど、ジャズに戻ってきたというよりは、
色々なジャンルの世界を経験して、また新たな形でジャズを楽しんでいる
という印象を受けた。
年齢を積み重ねた者でなくては表現出来ない世界。
これが大人の世界なのだよ、見たか若者!!...という感じで、
実に気持ちがいい(笑)

彼女の歌は、悲しい曲、夜の曲が本当に似合う。
でもただ暗い曲にはならないのだ。
前をしっかりと見つめている強さがある。

彼女のライブを観に行くのはこれで3度目だけど、
聴いている自分も変化しているので、感じ方も変わって来ている。
歌手としては、以前より楽曲の構成やアレンジが把握出来るようになったこと、
ミュージシャン達の個々の音がしっかり聴き取れるようになった事が嬉しかったかな。

そして何より、本物の歌とは、悲しみの向こう側にあるという事を感じたこと。
きっと色々な事があって。
悲しい事も苦しい事もたくさんあって。
それでも音楽と共に生きて。
音楽と共に乗り越えて。
だからこそある歌。

彼女の歌と同じ位好きなのが、Aaron Davisのピアノ。
彼女の来日メンバーは、その時々で変わるけれど、ピアノは必ず彼。
デビュー当時からの無くてはならない存在のピアニストなのであろう。
デュオで歌った曲が1曲あって。
彼が座っているイスに、彼女は寄り添うように座って歌った。
彼は彼女のタイミングを熟知していて。
見事なまでの呼吸。
20年は共にしているだろうに。
それなのに。
どうしてああも新鮮さを失わないのだろう...。

彼のピアノは本当に正確で美しい。
常に全体を見据えた音の出し方、調和を考え、でしゃばらない。
しかし、メンバー紹介のソロの時。
他のどんなメンバーよりも長いソロを弾いて。
Hollyがくすっと笑って、イスに腰掛けてそれを見守る。
ひたすら一生懸命ピアノを弾く彼の姿に、彼の音色にぽろぽろ涙が溢れて来た。
あまりにも音楽に、誠実だったから。

やっぱり音楽って素晴らしい。
歌うことやめられないなあ...。
たくさんのヒントを頂いた1日でした。
私もライブ、がんばろう。
Holly_Cole.JPG