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両国国歌独唱終了でございます。

無事に終わりました〜。
いやあ〜緊張しましたー(^_^;)

前日にブログで結構偉そうな事を書いて、自分を追い込んでおりましたが、
自分的にはまずまずの出来でした。

今回のように2曲のみ。合わせて3分足らず。しかもアカペラ。
こういう状況は、もう瞬発力と集中力の極地。
歌手というよりは、アスリートに近いです。

自分のコンディションを正直に話すと、
実はかなり制限がかかった状態で臨んだステージでした。
お恥ずかしい話、3日前より熱を出し、喉に炎症を起こして膿みが出てました。
長い歌手人生、どんなに健康管理に気をつけていても、
こういう事が起こる事はあります。
いつもこの様な状況に立たされた時、
私が信頼しているレコーディング・エンジニアが
言ってくれた言葉を思い出します。

「プロというのは、制限がかかった時にどれだけやれるのかという事に尽きます。」

今、出来る精一杯のコントロールと、自分の描いたストーリーを信じること、
そして何より「伝えたい」という強い気持ちを持って歌うこと。
技術的には、自分の力を100%出し切れませんでしたが、
お客様の反応を拝見するに、私が求められていた任務は、
無事に果たせたのではないかと思っています。

衣装は、ROUROUさんがこちらに来る際にプレゼントして下さった、
リトル・インディアで買い付けた生地で作った着物スリーブドレス。
"Singapore Festival 06"の時に「日星融合」をテーマに制作したこのドレスが、
今回の主旨に一番相応しいと思い、選びました。

"Majulah Singapura"を歌って、一番嬉しかったのは、
シンガポール政府機関よりマレー語の発音が完璧だったと言って頂けたこと。

特に、ステージ袖に居たFullerton hotel(会場)のバンケットマネージャーが、
マレー人の方だったのですが、"Majulah Singapura"を歌い終わって、
一度ステージ袖に戻った時に、こう言ってくれました。
「完璧な発音でした! 特に"Berjaya"の"Ber"の発音は、
 シンガポーリアンでも出来ない人が多いんですよ。100点満点です!」

そう、その"Be"(ベとブの間の発音)と、"r"の舌を巻く発音のコンビネーションは、
この2週間位マレー人を捕まえちゃー(スタッフやタクシーのおっちゃんなど)
「私の発音ちゃんと出来てるかどうか、聞いて下さい。」とお願いして来たので、
そこを指摘されたら、たまりません(笑)

他の大使館からも、その国のナショナルデーで両国国歌斉唱をして欲しいとか、
「あんなにエモーショナルな国歌の歌い方はどうやって出来るのか教えて欲しい。」
と、シンガポール政府の方々から、電話番号を聞かれました...。

また、全てのシンガポーリアン出席者が、きちんと背筋を正して、
直立不動で聞いて下さる様子が印象的でした。
シンガポーリアンの「国歌」に対する想いは、非常に重いと再認識しました。
歴史的な背景や、私が子供の頃に味わった体験を考えると、
公式イベントで、日本人が歌う"Majulah Singapura"にシンガポール政府機関が
耳を傾けて下さるという事は、とてつもない事なのだと思いました。

また「君が代」の方は、意気揚々と歌う"Majulah Singapura"に比べ、
厳かに粛々とした気持ちで歌う事を心掛けました。
言葉の意味を考えて、ブレスする場所に非常に気を配ったので、
「"さざれ石の"を、"さざれ"と"石の"の、間で切る人が多いけれど、
 あれは"細石"(さざれいし)という一つの単語なので、区切らなかったのは
 意味をちゃんと踏まえて歌っているのですね。」と、こちらの意図を読んで下さった
 意見も聞かれました。
歌っている時に、一緒に歌って下さった方々も居て、心強かったです。

帰国子女として帰国し、なかなか日本に馴染めず、一時は日本が大嫌いになり、
その時代を乗り越え、日本人である事を誇れる自分になってから、
歌った「君が代」は感動的でさえありました。

両国国歌を歌い終えた時の山中日本大使夫妻の笑顔が何より嬉しく、
直々に私を指名をして下さった大使のご期待に応える事が出来、
本当によかったです。
私の立場を大事にして下さった舞台設定に心より感謝します。

そして、よい環境を整えて下さり、細部に渡って気を遣って下さった、
在星日本大使館のスタッフの皆様にお礼を申し上げます。

これからも奢らず、高ぶらず、謙虚に音楽人生を突き進んで行きたいと思います。
応援、ありがとうございました。

▼本番後に両親と撮った写真です。
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