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NDP...今度はYOG...そしてまだまだbusy

8月9日、ナショナルデーイベントにおけるパフォーマンス、無事に終了しました。
独立記念日、シンガポールはいつも好天に恵まれます。
今年も最高の天気。とにかく暑かったです。
▼写真はリハの模様
17AUG10_1.JPG
シンガポールの独立記念日に、日本人がパフォーマンスを行うのは初めてとのことで、
とても緊張しました。
なぜなら日本人として、歴史的背景を踏まえた上で臨まなくてはいけない場だと、
私は考えているからです。

今でこそシンガポールは、声高には言わなくなりましたが、
以前は毎年NDP時期になると、TVでは日本占領下にあった際の
映像を多く流していました。
シンガポールの歴史を辿れば、どうしてもそのことに触れなくてはならない。
また私は日本人であるが故に、子供の頃にこの国で様々な体験をしました。
周囲がどんなに大丈夫と言っても、私自身が身を持って経験しているので、
この意識は大事だと思っています。

この経験は、今まで私が歌手としての活動以外に、
両国の親善事業をプロデュースしたり、支援した根本の理由です。

NDPイベントの主催者は、日本人である事を承知の上で私を起用している訳ですが、
自分をどう紹介するか、ぎりぎりまで悩みました。

日本人だとあえて言うのか、言わないのか。

ステージに上がる直前、司会の方が、"sachiyo was born in Tokyo, raised in Singapore"と、
事務所が提供したプロフィールそのままに私を紹介し、
明確に"Japanese"とは言わなかったので、更に悩む所でしたが、
ステージに上がった際の大きな拍手と、観客の皆さんの温かい笑顔に励まされ、
私はこのように挨拶しました。

"I'm Japanese but I'm very happy to celebrate nation's birthday together with
all of you because this is my home country I grew up."

しかし。

ハプニングは別の所で起きました。

音響にトラブルが生じ、キーボードの音が出ない...。

前日にリハを行っているにも関わらず。

なんて落ち。

キーボードの弾き語りで歌うはずだった"月亮代表我的心"はお披露目ならず。

アルバムのカラオケを利用して"Michelle"は歌う事が出来て、好評でしたが...。

テレサ・テンさんの代表曲である"月亮代表我的心"は、過去に日本で
何度も歌ってますが、シンガポーリアンの前で歌うのは初めてだったので、
発音に相当気をつけて練習したのになあ...残念。

ただ、この晴れがましい舞台に立てたこと、本当にありがたく思っています。
私を大きな心で受け入れて下さった主催者の方々に感謝。
▼バックステージから
17AUG10_2.JPG

さて。
NDPが終わって、シンガポールは今度はYOG(Youth Olympic Games)が、
8月14日からスタートしました。
史上初の14才〜18才のアスリート達によるオリンピック。
シンガポールはその第一回目の開催地となりました。

私の周囲の日本人は「ユースオリンピックって盛り上がってるの?
一応凄い事なんでしょ?」なんてのん気な事を言ってる人達が多く、
あまり感心がないようですが、私の事務所やアルバムのプロジェクトメンバー、
ほとんどの人達がこのYOGに関わっているので、私の印象は全く逆。
全員大忙しで、メチャクチャ盛り上がっています。

TVでオープニング・セレモニーを観ましたが、
テーマソングを始め、セレモニー全編の音楽制作を手掛けているのは、
私のアルバムのプロデューサーだと、以前お話したと思います。
同じ音楽仲間として、私は本当に誇らしかった。
思わずみんなで連絡を取り合って「私達って凄いよね。」と、全員で自画自賛(笑)

最初の金メダルは、日本人女子が取ったようですね。

そしてここに来て、また嬉しい事が。
アメリカのマスタリング・エンジニアとやり取りを行っていますが、
実は最初に上がって来たドラフトがこちらの意図とは違う方向性のものが
上がってきてしまい、ここ一週間、どうやって立て直して行くか
私はずっと悩んでいたのです。

初の仕事相手と、ネットを通してのみ、顔を見て説明する事が出来ない状態で、
こちらの目指す音楽をどうやって伝えていくのか。
理論的に伝える為に、マスタリングに関しての技術的知識を得ようと
一生懸命勉強しました。
自分なりにコメントをまとめて、ミキシング・エンジニアのGeoffに投げ、
マスタリング・エンジニアに送る前に、ミーティングしたいと申し出た時、
Geoffは既に私のコメントをそのまま先方に送ってしまっていました。

「なんでー? あなた宛てに書いたものだから、率直に言い過ぎてるし、
 もう少し技術的に指示したかったから、送る前にミーティングしたいって言ったのに!」

するとGeoffは、「いや、コメントは非常に的確でプロフェッショナルだ。
技術的な指示も十分だと思ったので、そのまま送っていいと思ったんだ。
これで様子を見てみよう。」

そして返事はすぐに返って来ました。
こちらの意図がきちんと伝わっていると思える内容で、
具体的な方法論をつかんでくれたようでした。
こちらの指示に基づいてもう1回テストマスタリングを行うと。
sachiyoが納得が行くまでつきあうぞと。

伝わった!
しかもこちらのダイレクトな表現をそのまま受け止めてくれる度量の大きさ。
私は本当に嬉しかったのです。

NDP、YOG、そしてアルバムの制作を通して、私はもはや、
日本人だ、シンガポール人だ、アメリカ人といった次元を超えて、
いや正確には、それをきちんと踏まえた上で、個と個が互いに理解し合う為に
大事なことは何なのか。
今回、私は本当に勉強させて頂いてます。

私の好きな英語の格言に"Enthusiasm is contagious"という言葉があります。

熱意は伝染する。

アルバム制作に関わる全ての人達に、こちらの本気を理解してもらうための努力を、
私は最後までがんばって続けようと思います。

ゴールまであともう少し...いや、まだまだかな...。